Bセグメントのハイブリッドカーとは思えない内外装と走りの質感も大きな魅力 新型トヨタ・ヤリスハイブリッドZ 一般道100km&高速180km試乗…16インチタイヤでも驚異の実用燃費30km/L超! 一見狭そうな室内も快適設計に劇的進化
- 2020/07/22
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遠藤正賢
さて、実際に走ってみるとどうか。まず駐車場を出る瞬間に気付かされたのは重心の低さ、そしてボディ・シャシー剛性の高さだ。その後ゆっくりと市街地を走ってみると、サスペンションのフリクションが少なく、路面の細かな凹凸をしなやかにいなしてくれるため、突き上げも意図せぬ視線の移動も少ない。
さらに静粛性が極めて高く、良路から粗粒路に移行した際もロードノイズやフロアの振動が急激に増えることはないため、いたって快適だ。そして、三代目ヴィッツの16インチタイヤ装着車は最小回転半径が5.6mと、15インチ車の4.8mに対して急激に悪化していたが、新型ヤリスは16インチ車で5.1mと、15インチ車の4.8mに対し悪化の幅は抑えられているため、小回り性能は劇的に改善された。
走行モードをエコドライブモードに設定していても、モーターならではの発進直後からのシームレスで力強いトルクを感じさせるのみならず、エンジンが始動してもハイブリッドカーにありがちな失速感と急激に増える振動はほとんど感じられない。
これはM15A-FXE型1.5L直列3気筒エンジンと、トランスアクスル・PCU・リチウムイオンバッテリーで構成されるハイブリッドユニット双方の、損失低減・効率アップ・トルク向上の賜物なのだが、おかげでモーター走行領域を維持しやすく、エンジン始動後も速度のコントロールが容易なため、少なくとも街乗りの領域で加速時にストレスを感じることは皆無だ。

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では電動車、またコンパクトカーの多くが苦手としている高速道路はどうか。成田空港から横浜市内に向けて、東関東自動車道や首都高速道路湾岸線といった、流れの速い道を中心に走行したが、燃費の落ち込みは思いの外少なく、約100kmを走行した時点で27.5km/Lを記録した。
また、大きな凹凸でこそ突き上げを体感しやすいものの尖った感触はなく、決して不快ではない。そして速度域が上がってもロードノイズや風切り音は少なく、直進安定性も高いため、街乗りと同じく快適に過ごすことができた。
その後も横浜市内から日本武道館まで高速道路を中心に走行し、総計約280kmを走行したが、給油量はわずか9L。トータルの燃費は30.6km/Lという、これまた驚異的な数値を記録した。夏場で高速道路の比率も高い不利な状況ながら、WLTCモード燃費32.6km/Lとの差も少ないのには、ただただ驚くより他にない。
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ヤリスハイブリッドの燃料タンク容量は36Lで、フィットハイブリッドは40L。WLTCモード燃費の通りに走れた場合の航続距離は、前者が1173.6km、後者が1088kmということになる。果たしてフィットハイブリッドの実際の燃費はどうか、それは機会を得て可能な限り同条件で試してみたいが、ともあれフィットほどの後席居住性と積載能力を求めないのであれば、このヤリスハイブリッドを選んでも後悔することはないだろう。
■トヨタ・ヤリスハイブリッドZ(FF)*16インチ仕様
全長×全幅×全高:3940×1695×1500mm
ホイールベース:2550mm
車両重量:1100kg
エンジン形式:直列3気筒DOHC
総排気量:1490cc
エンジン最高出力:67kW(91ps)/5500rpm
エンジン最大トルク:120Nm/3800-4800rpm
モーター最高出力:59kW(80ps)
モーター最大トルク:141Nm
トランスミッション:--
サスペンション形式 前/後:マクファーソンストラット/トーションビーム
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ドラム
タイヤサイズ:185/55R16
乗車定員:5名
WLTCモード燃費:32.6km/L
市街地モード燃費:32.7km/L
郊外モード燃費:35.3km/L
高速道路モード燃費:30.8km/L
車両価格:229万5000円+8万2500円
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