2代目ジムニー(JA71)にハンモックを積んで、木陰で寝転ぶ幸せ【新連載クルマ×アウトドア 】 スズキ・ジムニー+ハンモック 手頃な木を一本見つけて。寝転び、揺られて読書なんていかが?
- 2020/08/21
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伊倉 道男
クルマがあれば、どこへでも行ける。ふらっと出かけて気持ちのよい場所を探す。アウトドア・ライフの達人でもあるフォトグラファーの伊倉道男が、その楽しみ方を気の向くままに語ります。第一回は、愛車JA71型スズキ・ジムニーにハンモックを積んでちょっとお出かけです。
TEXT & PHOTO◎伊倉道男(IKURA Michio)
すれ違う新型スズキ・ジムニーを横目で追いながら、知らない林道を今日は目指す。去年の台風と今年の長梅雨での崖崩れ。2ヵ所ほどあったお気に入りの場所は、いまは通行止めで行くことができない。
僕のスズキ・ジムニーは1986年式のJA71という型式だ。あれ? と思う人もいるかもしれない。フロントグリルはその前のSJ30のものが付いており、多分フロントバンパーは軽バンのバンパーが付いている。譲り受けた時点でバンパーが付いていなかったので車検の為にこれになった。ホイールはJB23の純正アルミホイールに夏タイヤ。冬タイヤはスチールホイールに贅沢にもブリザックを履いている。
僕はオリジナルにこだわるタイプではないのである程度安ければその方が良い。手元に来た時からそうなっていたり、「あ、これで良いよね。着けちゃおう!」もある。「これ付く?あげるよ!」なんてパーツもある。だから僕のスズキ・ジムニーはごちゃごちゃではあるのだが、それで良いと思っている。
スズキ・ジムニーには、いまは幌タイプはラインアップから消えてしまったが、これはメタルドアと呼ばれていた仕様で、ドアに窓枠がある。手動レギュレーターによるサイドガラスの上下、ルーフと荷室は幌である。エアコン、パワーステアリングなんて当然無し。エンジンは550ccのターボ付き。80km/h巡行ぐらいまではストレスはなし。
暑い? うん暑い。
でも後ろの幌をくるくる巻いて全開にしておけば、風が通り抜けていくので、気持ちは良い。少し手間がかかるけれども、ウイルスジープMBのようにフロントウインドウを前に倒す事もできる。
寒い? 寒くはない。
ヒーターはあるから。さて「どうなの?スズキ・ジムニー?」の話はこのあたりで。「どんな楽しみ方してるの?」が僕には都合が良くて書きやすい。
今回のアウトドアのアイテムで、僕が新たに足したのはハンモック。
昨年から気になっていた製品で、蚊帳が付いている。夏のアウトドアで悩まされるのは、女性でなくてもやはり虫。それをシャットアウトできるハンモック。寝転び、揺られて読書なんてよいではないか。
ハンモック購入で注意したいのは、まず木に吊るすベルトやロープの耐久性。もちろん体重を預けるつまり肌に触れる部分の耐久性と、当然ながら肌触り。
この製品は吊るす部分は、ダブルリングとリーベルト呼ばれている物。ちょうど重たい物を吊るし上げる時に使われるベルトスリングのようになっている。木に巻く時は、一重でも充分な強度がありそうだが、長さ調整のために二重の巻く事もできて便利である。そのベルトとハンモック本体を繋ぐ物、登山で言うカラビナも付属されている。どちらも使用回数1回目だが、不安はない。
ハンモック本体は210Tパラシュート用のもので、破れにくく速乾性もある。収納する袋は本体に縫い付けてあるので紛失することはない。重量は全部含めて約800gと軽量だ。
値段は大手通販サイトで僕は2580円で購入したが、今もう一度見てみると、2980円となっている。また、フレーム付きのハンモックの値段は、ノーブランド品なら約9000円からあるようだ。
ハンモックを吊るには丁度良い距離の立ち木を2本見つけないと当然だが吊れない。これは結構難題で、持っては来たが、張れる場所がないと言う人もきっと多かったのではないかな。木が1本でいいのなら、ハンモックを吊れる確率はかなり上がる。僕は、その1本をスズキ・ジムニーのロールバーで代用しようと考えていた。そんな場所ならきっとある。
1本も木のない所、例えばフラットな芝生のキャンプ場でも、フレーム付きのハンモックが商品化されているので、そちらの方が確実ではある。金属製のフレームがかさばるのと、値段アップは仕方ないところではある。ゆるり、関西だとはんなりかな。ハンモックに揺られながら、放浪の旅への誘いを受けた本、そして写真集。左手を伸ばせば、丁度良い距離にスナック。触れた物を食べれば良い。ランチは凝らずにインスタントで済ます。コンビニのサンドイッチ、おにぎりでも良いと思う。グルメが今日の目的ではないのだから。
もちろん、料理に時間をかけるのも良いと思う。音楽を聴くのも良い。風と光とあとはひとつ自分で選ぶ。陽が西へ傾いたら、帰りの準備。来た時よりも美しく。次に来た人が「きっと誰も来た事がないね、ここ」そう思ってもらうのが、見知らぬ人へのプレゼント。
今度一緒に珈琲飲もうか!
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