トランスミッションは6速MTor7速マニュアルモード付きCVTに。レカロシートの設定はなし 【コスパ抜群! 一世代前の狙い目モデル】三代目スズキ・スイフトスポーツ(ZC32S型)…テンロクNAが味わえる最後の世代。プラットフォームを一新しつつ内外装と走りは正常進化
- 2020/08/13
-
遠藤正賢
中古車は世代が古く低年式なモデルほどお買い得かと言えばさにあらず。生産終了から年月が経つにつれ残存台数が減り、希少価値が上がることで相場が高騰することは珍しくない。
また本体価格が安かったとしても程度の良い個体が少ない、あるいは部品代が高いどころか一部の重要保安部品が生産終了していて入手困難なため維持そのものが困難、というケースも多々見られる。
そこで狙い目なのが、流通台数が多く故障や部品の心配も少ない、また燃費を含めた動力性能や安全性能の面でも大きく見劣りしないためコストパフォーマンス抜群な、現在新車販売されている世代よりも一つ前のモデルだ。
今回は、2017年9月に発売された現行モデルが四代目にあたる、スズキのBセグメントホットハッチ「スイフトスポーツ」の三代目をご紹介しよう。
TEXT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●スズキ
- 目次開く
2003年デビューの初代(HT81S型)以来、スイフトスポーツは社会人になったばかりの若者でも手が届く安価なホットハッチであり続けている。
だが、ワゴンRプラスのプラットフォームにKeiの一部外板を組み合わせた初代に対し、2005年に誕生した二代目(ZC31S型)は、ベース車と同様に新開発のコンパクトカー専用プラットフォームを採用。内外装と走りの質感を劇的に向上させた。また専用チューニングのエンジンも、初代のM15A型1.5L直列4気筒DOHC自然吸気(NA)から、同じく1.6LのM16A型へと排気量アップしている。
そして、ベース車のフルモデルチェンジより約1年後となる2011年9月、フランクフルトモーターショーで三代目のスイフトスポーツの欧州仕様3ドアが世界初公開。同年11月28日に日本仕様5ドア(ZC32S型)が正式発表された。
この三代目では、ベース車のプラットフォームが再び一新されたことに伴い、ホイールベースが40mm、トレッドが前10mm/後5mm拡大され、操縦安定性の向上が図られるとともに、ボディに高張力鋼板が多用されたことで車重が約10kg軽量化されている。
スイフトスポーツではさらに、フロントサスペンションのストラットを大径化しつつリバウンドスプリングを内蔵し、リヤのトーションビーム式サスペンションも専用設計。ステアリングギヤボックスとサスペンションフレームの取り付け剛性もアップした。なおダンパーは、二代目に引き続きモンロー製だ。
さらにタイヤサイズを、二代目の195/50R16から195/45R17に変更。これに合わせて前後に大径ディスクを採用しつつフロントの厚みを増し、ブースターを変更するなど、ブレーキを全面的に強化している。
エンジンは二代目に続きNAのM16A型だが、可変吸気システムの採用、吸気VVT制御の変更、バルブリフト量の増加、冷却システムの改善など、細部にわたり改良を施すことで、従来より11ps&12Nm高い136ps/6900rpm&160Nm/4400rpmへと性能アップ。
そしてトランスミッションが、従来の5速MTまたは4速ATから、2~5速をクロスレシオ化した6速MTと、7速マニュアルモードを持つジヤトコ製の副変速機付きCVTに変更された。
エクステリアのベース車に対する変更点は二代目と同様で、グリル開口部が拡大されフォグランプまわりが専用デザインとされたフロントマスクが特に目を引く。またルーフエンドスポイラーやデュアルエキゾーストパイプを踏襲する一方、サイドスポイラーはボディ同色となっている。
むしろ大きく変わったのはインテリアだろう。二代目は黒と赤の2トーンを基本としていたが、三代目は黒とグレーの2トーンに赤のステッチが入る落ち着いた雰囲気に。前席には専用形状のシートが全車標準装備される一方、二代目にオプション設定されていたレカロ製セミバケットシートが廃止された。
こうして走り・内外装とも大幅に洗練された三代目スイフトスポーツは、スイフト自体が四代目となった2016年12月まで販売されたが、その間に内外装やメカニズムなどが大きく変更されることはなく、特別仕様車が設定されることもなく、そのまま販売終了。約9ヵ月のブランクを経て2017年9月に、K14C型1.4Lターボエンジンを搭載する四代目へとバトンタッチした。
■スズキ・スイフトスポーツ(FF)*2011年11月発表モデル
全長×全幅×全高:3890×1695×1510mm
ホイールベース:2430mm
車両重量:1050kg
エンジン形式:直列4気筒DOHC
総排気量:1586cc
最高出力:100kW(136ps)/6900rpm
最大トルク:160Nm/4400rpm
トランスミッション:6速MT
サスペンション形式 前/後:マクファーソンストラット/トーションビーム
ブレーキ 前/後:ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤサイズ 前後:195/45R17
乗車定員:5名
車両価格(当時):168万円
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア
防振技術で国内トップクラスの日系自動車部品メーカー
先行開発<防振製品>
年収
380万円〜700万円
勤務地 埼玉県児玉郡上里町埼玉県
この求人を詳しく見る
メーカー直資本の厚待遇ディーラー
整備士・メカニック
年収
340万円〜720万円
勤務地 長野県中野市
この求人を詳しく見る
防振技術で国内トップクラスの日系自動車部品メーカー 先行開発<防振製品>
年収 | 380万円〜700万円 |
---|---|
勤務地 | 埼玉県児玉郡上里町埼玉県 |
メーカー直資本の厚待遇ディーラー 整備士・メカニック
年収 | 340万円〜720万円 |
---|---|
勤務地 | 長野県中野市 |
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション
日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ
フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報
マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事
マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー
ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー
林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー
マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード 1.4ターボ セーフティサポート 4型モデル 6MT車 スズキ保証付 デュアルセ...
中古価格 208万円
スズキ スイフトスポーツ
全方位モニター用カメラパッケージ装着車 GReddyマフラー 全方位カメラ 純正17アルミ 純正...
中古価格 187.6万円
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード RaceChip CPU rossomodelloマフラ-ZEROー1000サク...
中古価格 240万円
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード 6MT/全方位カメラ/アダプティブクルーズ/パイオニア8インチナビゲーション/純...
中古価格 278.9万円
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード 禁煙・ワンオーナー 9インチナビ 全周囲モニター
中古価格 155.7万円
スズキ スイフトスポーツ
ベースグレード 1オーナー 6MT モンスターマフラー&ダウンサス&カーボンリアウイング 3連メ...
中古価格 208万円