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ダイハツ・コペン(初代)2002-2012 手軽さと軽快さで大人気!その秘密はFF!【週刊モーターファン・アーカイブ】

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90年代のAZ-1、ビート、カプチーノなど軽スポーツの復活かと思えば、ミラのプラットフォームを用いたFFで、お手軽なのがコペン。そんな飛ばすクルマにはできていないが、スポーカーの雰囲気を味わいながら、走りも気持ちよく乗るだけで幸せな気分にさせてくれる。

週刊モーターファン・アーカイブでは、これまでのモーターファンの懐かしい秘蔵データから毎週1台ずつ紹介していく。

レポート=高山正寛(00年代国産車のすべて より 2012年刊)

1999年の東京モーターショーで衝撃のデビュ—、当時はあくまでもショ—モデルであり「 KOPEN (K=軽 OPEN) 」だった。

2001年の東京モ—夕—ショ—では市販予定車として出展、英語表記もCompact openを略して『COPEN』に改められた。発売は2002年6月、最大の特徴は世界初となる電動油圧式を使った"アクティブトップ"と呼ばれるルーフ構造を搭載したこと。すでに1990年代前半に登場したホンダ・ビートやスズキ・カプチーノなどの軽オ—プンカ—は生産終了しており、コペンは社会背景も異なる時代に登場した希有なモデルでもある。基本グレ—ドは前述したアクティブトップのほか、脱着可能な樹脂製のルーフを持つ”ディタッチャブルトップ”の2つ。アクティブトップは約20秒で開閉が可能、一方のデイタッチャブルトップは手動だからアクティブトップより約30kg軽量でよりスポーティな走りを求めるモータースポーツ愛好者にも人気があった。ただ販売の主力はアクティブトップでディスタッチャブルトップは2007年に販売を終了した。

こんな小さいモデルに電動格納式ハードルーフとは!日本の箱庭感覚なのかもしれないが、 すこくまじめに作られているところも好印象。一度は所有してみたい1台だ。

搭載するエンジンは直4DOHCターボ、これに5MTとマニュアルシフト機能付き(ダイハツではスーパーアクティブシフトと呼ぶ)の4ATが組み合わされた。JB-DET型と呼ばれるこのエンジンは現在販売されている軽乗用車の中で唯一の4気筒エンジン、低速域でのトルク不足を解消するためにターポの過給効率を高める排気系にも贅沢な専用チュ—ンが施されている。

小生意気なほどスポーツカー然としたインテリア。織り込んでみるとその小ささに驚くが、手足のように扱える感覚は軽サイズの特権かもしれない。オープンで走っていると、なんか空も飛べそうな気がする。(ありえないが)

何よりも発売当時から話題になったのが、その製造方法である。コペンは大阪府池田市の本社工場内にある「エキスパートセンター」が担当するが、ここにはいわゆる熟練技能者が在籍し、最終調整も含め手作業という贅沢な手法で組み立てられるのである。軽自動車として価格は高めだが、アクティブトップの凝った構造以外にも小型乗用車並みの塗装やほぼ毎年のように発売される特別仕様車など、こだわりの部分は同社の中でも届郡叩扱い々といっていいほど高い品質を持つ。

スポーツタイプのシート

現在(2012年当時)も継続生産されているモデルゆえに次期型の噂も絶えないが、アルカンターラのレカロシートと本革製のスポーツシートのいずれかが選択でき、BBS製の錆造アルミホイ—ルやビルシュタイン製のショックアブソーバーを標準装備する「アルティメットエディションS」が人気。まさに「クルマ世界遺産」と言っても良いほどの世界に誇れる日本の匠の技が生きたクルマなのである。

日本初のフルオープンになる電動格納型ハードトップ。おかげでルーフクローズ時のトランクはわりと広い。エンジンはターボのみの設定だが、ATとMTが選択可能な点はうれしい。

主要還元:アクティブトップ(FWD,5MT)

L3395×W1475×H1245mm
WB2230mm
エンシン:直列4気筒DOHCターボ 659cc
最高出力:47kw(64ps)/6000rpm
最大トルク:110Nm(11.2kgm)/3200rpm
車両重量:830kg
タイヤサイス:165/50R15
価格:149.8万円
(写真および仕様は発表当時のものです)

第305弾 ダイハツ・コペンのすべて(2002年7月発売)

モーターファン別冊 その他のシリーズ 00年代国産車のすべて

才色兼備 ハートに刺さる名車たち!!

「才色兼備」の時代。00年代のクルマたちは、実にいろいろな要求に応えなければならない時代でした。安全、環境に対する規制はそれまで以上に厳しいものでした。必然的にクルマのパッケージやメカニズムは、それらの多くの要求を満たす必要があったのです。さらにユーザーのニーズは多彩になり、車型のバリエーションは90年代に揃ったものの、そこからどんなクルマを生み出していくのか? はメーカーにとって大きな課題でした。もはや80年代のクルマとはまったく違うクルマになってきたのです。

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