アウトドア用マルチツールのおすすめ携帯スコップの実力を試す 【スズキ・ジムニーでアウトドアへ 】
- 2021/05/27
-
伊倉 道男
アウトドアで力を発揮する「マルチツール」。スイス・アーミーナイフの「ビクトリノックス」や「ウェンガー」が有名だが、吾がチームは、アメリカ製「レザーマン」を愛用する。今回は、マルチツールとして「携帯スコップ」を試してみる(携帯スコップはレザーマン製ではありません)。ダッチオーブンで鶏の丸焼きにもチャレンジだ。
TEXT & PHOTO◎伊倉道男(IKURA Michio)
吾輩はスズキ・ジムニーである。1986年の生まれで、型式はM-JA71Cだ。金属のルーフもエアコンも当然ない。「4WD→2WD→4WD」と手動で切り替えるパートタイムの四輪駆動車である。錆も進みあちこちが凹んでいるので、ゆっくりと余生を送ろうとしていたが、週に1回、アウトドア・フィールドにでかけることとなる。
高校受験の面接でよく聞かれる質問のひとつ。「あなたが無人島に行くとしたら、何を持って行きますか?」という定例文がある。「愛読書を持って行きます」とかが名回答だ。「スマホです」なんて回答したら、多分受験に失敗する。そんななかで「マルチツールです」と答えたらどうなのだろう。
「それはどういうものですか?」とでも聞かれたら、時代の移り変わる現在なら、かなり好印象を与えるかもしれない。余計な前置きはこのぐらいにして、今回はマルチツールを使ってみる。
マルチツールの代表格はスイス・アーミーナイフだ。「ビクトリノックス」や「ウェンガー」だが、ウェンガーは「ビクトリノックス」に買収されて、今やひとつの会社になった。他方で、アメリカ製の「レザーマン」という製品があり、こちらは少し大きめで無骨だ。プライヤーを装備、より実戦的で人気がある。吾がチームは、今はこちらを愛用している。
さて、「ビクトリノックス」や「レザーマン」でできないことは穴を掘ることだ。そこでスコップを主とした目的のマルチツールをテストすることにする。
今でこそやらないが、昔はテントを張ったら、テント中に浸水させないためにテントの周りに溝を掘った。そのため、小型の折りたたみのスコップは必要品であった。オリーブドラブの米軍放出品の折りたたみのスコップはちょっとした憧れ品。おっと今はキャンプ場で穴を掘ってはいけません。最新のテントなら、浸水はまずあり得ないので必要なし。
ではどうして手に入れたかと言うと、キャンプシーンに単純作業を入れ込んでやると楽しさが倍増するからだ。たとえ購入した薪であっても、自ら割って、より燃えやすくするのは楽しい。ライターやマッチを使わず、ファイヤースターターで火を起す。火口を用意、フェザーステックに火を移して火を大きくしていく。普段の生活でめんどくさいことを楽しむのも、アウトドアの醍醐味である。燃えやすくしたり、手間を増やしたり変ではあるが楽しいのだ。
焚き火だけに限らず、わざと整地されていないキャンプ場を選び(たいがいはお安い)、テントスペースを平坦にしたり、直火が許可されているキャンプ地なら、かまどを作ったりする。石を組みながら下も掘る。そんな楽しみ方を増やすのもよい。普段やらないことをする、これが良い。
結果、やはりマルチツールは、専用のツールに比べると、使い難く、効率も悪い。でも、このふたつのマルチツールを使えば、シェルターを作ることも充分可能だ。
たとえシェルターを作らなくても「やろうと思えばできる」そんなツールを揃えておくのもアウトドアの楽しみ方だ。
実はこのスコップを鍋として、「すき焼き」をやってみようと考えていたのだが、スパナの機能も足されていて穴が空いている。これでは「割り下」が漏れてしまう。ボルト・ナット・ワッシャーで塞ぐか、それともネギでも詰めてみるか。
—吾輩はスズキ・ジムニーである。型式はM-JA71C。名前はまだない—
ダッチオーブンで鶏の丸焼きを作る
|
|
自動車業界の最新情報をお届けします!
Follow @MotorFanwebおすすめのバックナンバー
これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。
日産キックス600km試乗インプレ:80km/h以上の速度域では燃費...
- 2021/03/26
- インプレッション
BMW320d ディーゼルの真骨頂! 1000km一気に走破 東京〜山形...
- 2021/04/03
- インプレッション
日産ノート | カッコイイだけじゃない! 燃費も走りも格段に...
- 2021/02/20
- インプレッション
渋滞もなんのその! スイスポの本気度はサンデードライブでこ...
- 2019/08/11
- インプレッション
PHEVとディーゼルで燃費はどう違う? プジョー3008HYBRID4と...
- 2021/06/28
- インプレッション
スズキ・ジムニーとジムニーシエラでダート走行の燃費を計って...
- 2019/08/09
- インプレッション
会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ
フェアレディZ432の真実 名車再考 日産フェアレディZ432 Chap...
- 2018/08/28
- 新車情報
マツダ ロータリーエンジン 13B-RENESISに至る技術課題と改善...
- 2020/04/26
- コラム・連載記事
マツダSKYACTIV-X:常識破りのブレークスルー。ガソリンエン...
- 2019/07/15
- テクノロジー
ターボエンジンに過給ラグが生じるわけ——普段は自然吸気状態
- 2020/04/19
- テクノロジー
林義正先生、「トルクと馬力」って何が違うんですか、教えて...
- 2020/02/24
- テクノロジー
マツダ×トヨタのSKYACTIV-HYBRIDとはどのようなパワートレイ...
- 2019/07/27
- テクノロジー
Motor-Fanオリジナル自動車カタログ
自動車カタログTOPへMotor-Fan厳選中古車物件情報
スズキ ジムニー
XG 4WD 5速マニュアル 届出済未使用車 デュアルセンサーブレーキサポート アイドリングスト...
中古価格 196万円
スズキ ジムニー
XC デュアルセンサーブレーキサポート リアパーキングセンサー LED 5MT
中古価格 225万円
スズキ ジムニー
XC 4WD ターボ ミッション車 キーフリー プッシュスタート LEDヘッドランプ アルミホイ...
中古価格 238.5万円
スズキ ジムニー
XL エアコン パワーウィンドウ ABS エアバック キーレス
中古価格 241.3万円
スズキ ジムニー
XC 4WD スズキセーフティサポート 禁煙車 ディスプレイオーディオ スマートキー 前席シート...
中古価格 242.9万円
スズキ ジムニー
XC スズキセーフティサポート 車線逸脱警報 オートエアコン クルーズコントロール シートヒータ...
中古価格 244.9万円