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[試乗インプレッション]日産セレナ e-POWER モーター駆動が気持ちいいセレナe-POWERは、弱点「静と動のギャップ」をどう克服したか?

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ノートe-POWERに続いて2モデル目として登場したe-POWER搭載モデルは、ミニバンのセレナ。モーター駆動の気持ち良さとワンペダル操作の愉しさを味わえるセレナe-POWERだ。e-POWER(シリーズハイブリッド)の長所は、電動だが、充電する必要がないこと。弱点は「静と動のギャップ」。つまりエンジンの停止/作動状態でのNVHの違いである。日産技術陣は、そこにどう取り組んだか?
TEXT◎世良耕太(Kota SERA)PHOTO◎MotorFan

モーター駆動の走りの気持ち良さを味わってしまうとやめられなくなる。初代リーフを営業車として長年使っているためバッテリーが劣化し、高速道路ではパーキングエリアごとに充電を強いられているヘビーユーザーと出くわしたことがあった。そのユーザーは充電が面倒臭いと辟易している様子だったが、モーターの魔力には取り憑かれているらしく、「次はノートe-POWERにするかもしれない」と話していた。

100%電気自動車のリーフを目当てに販売店にやってきたはいいが、詳細に説明を聞くうちに「充電のことを考えると無理かもしれない」と思い至る客がいるという。ところが、充電が不要で100%モーターで走るノートe-POWERが出てからというもの、「リーフかノートe-POWERか」で選択する客が増えているという。そこに、セレナe-POWERが加わった。

「幅広いお客様にモーターの走り提供するときに、充電に対する懸念をキャンセルしたい」と話した、ノートe-POWERの開発に携わったエンジニアの言葉を思い出す。

エンジン型式:HR12DE 排気量:1198cc ボア×ストローク:78.0×83.6mm 圧縮比:12.0 最高出力:62kW/6000rpm 最大トルク:103Nm/3200-5200rpm 使用燃料:レギュラー 駆動用モーター 型式:EM57 種類:交流同期電動機 最高出力:100kW (136ps) 最大トルク:320Nm 電池:リチウムイオン電池

ノートe-POWERもセレナe-POWERも、充電する代わりにエンジンで発電して電気をつくる。ガソリンエンジンで発電した電気を溜めておくバッテリーの容量が大きければ大きいほど、蓄えた電気エネルギーのみで走れる機会が多くなる。出力の要求が大きいとき(アクセルペダルを深く踏み込んだとき)や、バッテリー残量があまりないときなどは、エンジンを始動して発電機をまわし、足りない電気を補う必要がある。

エンジンが始動しても、タイヤに力を伝えているのはモーターであることに変わりはない。だから、モーター駆動ならではの気持ち良さに変化はない。だが、ウルサイ。どうしても「静と動のギャップ」が生まれてしまうのが、e-POWER、パワートレーンの分類的に言えば、シリーズハイブリッドの弱点である。

エンジンを始動させずに済む機会を多くしようとした場合、バッテリー容量は大きくする必要がある。だが、バッテリーをたくさん積むとコストが跳ね上がってしまう。だからまず、100%EV走行ができる領域をある程度確保できる、最小限のバッテリー容量を決める。パッケージングの都合からも、バッテリーは小さくしたい。次に、システムを搭載するクルマに要求される出力の特性などから、エンジンの仕様を決める。

バッテリー容量が大きければ発電用エンジンの出力は少し弱められるし、エンジンの出力が大きければ、バッテリーは補助的に使うことができる(が、エンジン始動の機会が増えてウルサイ)。バッテリーとエンジンはそういう関係だ。

e-POWER第1弾のノートは、1200kg前後の車重に対し、1.5kWhの容量を持つバッテリーを載せ、最高出力58kWhのエンジン(1.2ℓ・直3自然吸気)を組み合わせた(表参照)。

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