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活況のクロスオーバー レクサスUXをBMW X2、ボルボXC40、アウディQ2と徹底比較!「ライバル車比較インプレッション」

  • 2019/06/15
  • ニューモデル速報
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「ブランドのアイデンティティをより尖らせた新生プレミアムコンパクト」もはや、単にSUVであるというだけでは注目されない。そこで、各メーカーが着目したのは従来のラインナップにない個性を持った新種のクロスオーバーSUVの投入である。Q2、XC40、X2、そしてUX。方向性は違っても、それぞれが今まで以上に強いオリジナリティを発揮する点で共通している。

REPORT●山本シンヤ(YAMAMOTO Shinya) 
PHOTO●平野 陽(HIRANO Akio)

プレミアムクロスオーバーの先駆者が仕立てた注目モデル

 モノコックボディを採用した乗用車派生のクロスオーバーSUV。その人気はアッという間に日本から世界へと飛び火し、今や世界の主要メーカーからさまざまなモデルが登場。当初はニッチな商品だったが、今やメインストリームになりつつある。さらにレクサスがRXで口火を切ったプレミアムクロスオーバーSUV市場も活性化が著しい状況となっている。その中でも激戦区と言われるCセグメント市場に投入されたモデルがレクサスUXである。プレミアムクロスオーバーSUVの先駆者はどのようなモデルに仕立てたのか? 迎え撃つのは短期間で隙間ないラインアップ構成を行なっているジャーマン勢から、BMW X2とアウディQ2、そして日本カー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、今最も勢いに乗っているボルボXC40の3台である。

 まずエクステリアだが、UXはフェンダーのホイールアーチモールやボディの厚みなどSUVの力強さを演出しているものの、グラスエリアが小さいボディ上面はスポーツハッチと言ってもいいプロポーションである。立体的なスピンドルグリルや凝縮感のあるサイド、左右一体型の翼形状のリヤコンビランプと塊感ある豊満な造形が特徴のリヤビュー。兄貴分のRX/NXと共通性を持ちながらも独自の世界観を備える。

 対するX2はX1をベースにしたクーペ版の派生モデルだが、プロポーションバランスは「こちらが本命なのでは?」と思うくらい。最新のBMWはエレガント/プレミアムを主張するモデルが多かったが、X2 the Competitors[ライバル車比較インプレッション]29はBMWのスポーティさを明確に形でアピール。下広がりのキドニーグリルやCピラーに張られたエンブレムなどBMWデザインのルール破りもX2独自の個性となっている。

 Q2はBMW以上に攻めたデザインを採用。他のアウディとは明らかに異なる“ポリゴン”を用いたデザインで、八角形のフロントグリルにメリハリあるボンネット、直線と曲線を融合させたフォルム、スーパースポーツR8に次ぐ採用のCピラーに装着されたブレードなど、キャッチコピーの“型破る”に相応しいデザインで、4台中最もコンパクトなサイズながら埋もれていない。

 XC40は上級のXC90/XC60と共通アイコンを用いるものの、ブルドックをイメージしたデザインは全高の低さをアピールする他の3台とは路線は違うが、これまでのボルボと異なりカジュアルで親しみやすさを備える。不思議なのはグレード毎にキャラクターがまったく異なり、最上級のインスクリプションやスポーティなRデザインは兄貴分と共通イメージだが、今回試乗したモメンタムはこれまでのボルボのイメージをガラッと変えるポップな印象で、新たなユーザーを獲得しているようだ。

レクサスUX200 F SPORT

プラットフォームもパワートレーンも新作。新開発直噴2.0ℓエンジンや発進ギヤ付きCVTは走りのリニアリティ向上に貢献し、積極的なデザインアプローチは、これまでのハッチバックに代わるプレミアムコンパクトの存在価値を主張する。レクサスならではの上質感や品の良さを併せ持つのも強みだ。

直列4気筒DOHC/1986㏄ 
最高出力:174㎰/6600rpm
最大トルク:21.3㎏m/4000-5200rpm
JC08モード燃費:17.2㎞/ℓ 
車両本体価格:443万円

クーペのような低めの着座姿勢を採るUXのドラポジ

 インテリアはどうだろう? UXは水平基調のインパネやメーターまわり、操作系は最新のレクサス共通だ。UXで新採用されたパームレスト内蔵のオーディオスイッチはブラインドタッチがしやすいナイスアイデアだが、ステアリングから手を離さないと操作できないドライブモードセレクトスイッチやブラインドタッチが難しいリモートタッチの操作性、インパネ一等地になぜか使用頻度が少ないヒーターコントロールやシート空調のスイッチが目立つなど気になる部分もチラホラと……。

 X2はBMW伝統の操作系レイアウトで安心感はあるが、残念ながらエクステリアのような面白みはない。Q2の操作系は上級モデルと変わらないが、インパネまわりは丸型の吹き出し口を採用するなど独自のスペシャル感を演出。12.3インチの高解像度液晶ディスプレイを用いた「アウディバーチャルコックピット」を選択すると他のモデルにはない先進性もプラス。XC40は細部を除きXC90/XC60と同デザインなのでエクステリアのような独自性はないが、派手さはないものの落ち着くスカンジナビアンデザインと、慣れてしまうと使い勝手の良い縦型9インチのタッチディスプレイが特徴である。

 ナビゲーション、インフォテイメント機能は4台ともに充実しているので甲乙付けがたいが、Q2とXC40は「Apple Car Play」と「Android Auto」が使用可能。オーディオはどれもオプション設定だが、UXには「マークレビンソン」、X2には「HiFiスピーカーシステム」、Q2には「バング&オルフセン」、XC40には「ハーマン/カードン」とプレミアムオーディオが選択可能。中でもUXとXC40が非常にいい音を奏でる。

 居住性はどうだろう? UXのドライビングポジションはクロスオーバーSUVらしく高めのアイポイントながら着座姿勢はクーペのように低め……という不思議な感覚で、運転席はコックピット感覚、助手席は開放感を重視。室内スペースは完全に前席優先で後席&ラゲッジは必要十分なスペースに留められる。特にラゲッジはエクステリアデザイン優先の弊害で実際の容量だけでなくバックドア開口もそれほど広くない。

 ちなみにQ2はUXと同じように前席優先のパッケージだがボディサイズを考えれば優秀。XC40は後席のスペースは十分あるがシートの座面長が短い上にシートバックの角度が立ち気味なのが気になる。意外なのはX2で、ウインドウ面積が小さいので閉塞感はあるが見た目以上に後席&ラゲッジ性能は高く、今回の4台の中では実用性は一番だ。

 ただ、このクラスのプレミアムモデルはファミリーユースよりもパーソナル需要が圧倒的に多く、必ずしも「広い=優秀」とはならない。ちなみに従来のレクサスなら「あれもこれも」と欲張り、結果としてどれも中途半端になることが多かったが、UXは「広さが欲しければ上級モデルをどうぞ!!」とキッパリと言える割り切りの良さ。これもレクサスの変革のひとつと言っていいだろう。

BMW X2 xDrive20i M Sport X

UXに近い全高1535㎜のローフォルムに大径20インチ(オプション)を履き、グリーンハウスを薄く見せるアグレッシブなスタイリング。スポーティな走りはもちろんBMWに期待されるとおりだ。20インチのルックスは欲しいがパワーはそこまでいらないという人には、直列3気筒1.5ℓターボを積む18iも用意する。

直列4気筒DOHCターボ/1998㏄
最高出力:192㎰/5000rpm
最大トルク:28.6㎏m/1350-4600rpm
JC08モード燃費:14.6㎞/ℓ 
車両本体価格:515万円

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