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MotorFan.jp メカニズム詳密解説シリーズVol.10『HONDA S660』 ホンダS660のメカニズムを徹底解説!

  • 2018/08/11
  • ニューモデル速報
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直線+滑らかな曲線で構成されたボディ

オープンカーの形状で高い剛性を確保するために、各部の形状を徹底的にシンプルにした「一線入魂ボディ」を採用。補強の必要性を最小限に抑えて軽量化も実現した。

アンダーフロアの形状

車体の全体剛性を確保するフロアまわりは、板厚を緻密に吟味して使用する鋼板を選定している。後部のエンジンルームやフューエルタンク周辺には、ガードフレームを配している。

リヤ部分の構造

ホワイトボディとして溶接結合されているタワーバーに加えて、筋交い状に配置したダンパーバーをボルト締結。リヤヘビーのミッドシップの大入力に対応させた。

フロント部分の構造

サスペンションのストラット頭頂部をタワーバーで連結することにより、車体剛性をより向上させている。

サイドシルの構造

590MPaの高張力鋼板で一体成形されたサイドシルは、中央部の厚みを高さ方向にたっぷりと取ることで、ボディの曲げ剛性を確保。軽量化と高剛性化のためにシルの一部はボディ外板も兼ねている。

センタートンネルの構造

一般的には内部に冷却系の配管やワイヤーハーネスを通すために「コの字型」の開口断面とされるが、S660では上部を閉断面化した2階建て構造として、より高剛性化している。

前面衝突への対応

フロントサイドフレームからリヤへと繋がる、ボディ下側の経路で衝撃を吸収。また車両外側でノーズの高い位置に強固なアッパーメンバーを設定し、ドアロードパスと一直線で結び、キャビン変型を抑える。

側面衝突への対応

高い位置はドアアッパービーム、低い位置はドアロワビームが受け持つ。アッパービームはデザインと両立させるため、通常のパイプ状ではなく1180MPaの超高張力鋼板をプレスしたものだ。

後面衝突への対応

後端に設けたリヤサイドフレームエンドで衝撃を吸収し、エンジンが前方に移動するのを防ぐ。またブラケットにより、リヤフードがキャビンへ侵入するのも防止。

V字ブレース

局所的に高い剛性が求められる前後のサスペンション取り付け部には、V字型のブレースをボルトで締結。写真はリヤ側だが、円形から潰しが入りリブが立つ複雑な形状がわかる。

フロアパネルの形状

場所によって異なるサイズのビードを配置して、ボディ剛性を最適化。写真のカットモデルでは、特徴的な2階建て構造のセンタートンネルの内部も見えている。

フロア下の空力処理

大部分を覆うカバーと前後タイヤのストレーキなどにより、リフトのバランスと空気抵抗を最適化。旋回時の操縦安定性にも寄与している。

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