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燃料電池自動車〈クラリティFUEL CELL〉 メカニズム解説&インプレッション

  • 2019/08/13
  • ニューモデル速報
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CLARITY PHEV/CLARITY FUEL CELL

クラリティPHEVに先駆け、2016年3月に国内向けリース販売が開始されたのが水素を燃料として走るクラリティFUEL CELLだ。「3in1コンセプト」の専用プラットフォームと独自のフォルムを備える、最新クラリティシリーズ第一号の詳細を見てみよう。

REPORT●山本晋也(YAMAMOTO Shinya)
PHOTO●平野 陽(HIRANO Akio)

※本稿は2018年7月発売の「ホンダ クラリティPHEVのすべて」に掲載されたものを転載したものです。車両の仕様が現在とは異なっている場合がありますのでご了承ください。

ボンネット内に燃料電池スタックやモーターを集中配置

〈3段重ねのパワートレーン〉昇圧コンバーター(FCVCU)、燃料電池スタック、パワーコントロールユニットとモーターからなる駆動ユニットを、3階建て構造にしたパワートレーン。V6エンジン相当のサイズにまとめているのが特徴で、コンベンショナルな他のプラットフォームへの搭載も期待される。
〈一般車に近いパッケージング〉燃料電池、コンバーター、駆動モーターを一体化してフロントベイに収めたことにより乗用車的なパッケージを実現し、生産性の良さにも寄与する。駆動用のリチウムイオン電池は前席床下に、合計141ℓの容量とされた高圧水素タンクは後席の下と後方に配置される。

燃料電池の仕組み

高圧タンクに充填した水素と、大気中の酸素を反応させることで発電するのが燃料電池の基本的な仕組み。排出するのは水素と酸素の化合物=水(H2O)だけだ。燃料電池は、内燃機関のように大気を吸い込むことができないので強制的に送り込むコンプレッサーは必須。

前席下に配置されたバッテリー

燃料電池による発電のバッファや回生ブレーキで生まれた電力の貯蔵用としてリチウムイオン電池を搭載している。サプライヤーはホンダとGSユアサが出資したブルーエナジー社だ。昨年9月にデビューしたステップワゴンハイブリッドなどにも使われている角型タイプで、小型軽量に仕上がっているのが特徴だ。

ふたつの水素タンク

アルミライナーをカーボン繊維で補強した高圧水素タンクは大小2本を搭載、分割しているのはスペース効率を考慮したゆえだ。タンク容量はふたつ合わせて141ℓ、水素充填量は約5.0㎏となる。万が一、水素が漏れた場合はフロントフェンダーのダクトから排出される。

電動車専用の骨格

PHEV、FCV、EVと3種類の電動パワートレーンに対応するクラリティ専用プラットフォ ームは、バッテリーや水素タンクをしっかりと守る設計となっているのがエンジン車とは異なる部分。前面・後面の衝突についてはサブフレームでエネルギーを吸収する設計だ。

電動ターボ型コンプレッサー

ターボチャージャーの吸気コンプレッサーを左右に並べたような形状の小型・電動コンプレッサーにより2段過給することで、燃料電池により多くの空気を送り込む。駆動モーターは同軸配置、ローターは軸受けからエアによりフローティングさせ静粛性も高めている。

乗車定員5名を確保

パワートレーンをフロントに集中させたことで電動車両としてはパッケージングの自由度が上がった。後席はしっかり3名掛けとすることで乗車定員5名を実現している。また、後席の乗員の足先が前席下に収まるのもうれしいポイント。そうした美点はクラリティPHEVでも守られている。

PHEVとの外観の違い

アルミ本体に樹脂キャップを装着するホイールのデザインは同じだが、クラリティFCでは樹脂部分のカラーがブラックに。フロント部分は中央部が下に下がったメッキガーニッシュとグリル形状が異なるほか、リヤランプのガーニッシュがない点が識別ポイント。

リヤカーテンエアダクト

後輪をカバーすることで空気の乱流を低減。さらにリヤドア下部に設けたエアカーテンダクトにより後部ホイールハウスから発生する空気の乱れを整えるという、4ドアセダンとしては世界初の空力デバイスが与えられる。同様の機能はフロントにも備わる。

スマート水素ステーション

ホンダが岩谷産業と共同開発したSHS(スマート水素ステーション)は、独自の高圧水電解スタックを採用することで、コンプレッサーを使わずに高圧水素の製造・供給が可能となった小型の水素充填装置だ。パッケージ化したことで設置性や工期にもメリットがある。

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